社会保険の基礎知識をわかりやすく解説します! | テレスマ!

社会保険の基礎知識をわかりやすく解説します!

ニュース・報道

みなさんは、社会保険と聞いてどんな保険を想像しますか?

保険と聞くとよくCMで見かける生命保険や入院保険、地震保険などを思い浮かべる方もいるかと思います。

保険には種類があり、大きく公的保険と民間保険に分類されます。

先般述べた、生命保険や入院保険、地震保険などは民間企業が保障してくれる民間保険です。

対して、公的保険とは健康保険や介護保険、厚生年金保険、雇用保険、労働者災害補償保険(労災)を指し、会社で働く人のための保険です。

この公的保険を社会保険と総称します。

会社で働く人個人を守るために必要最低限の保障となるため、社会保険は企業に対して事業形態や会社の規模によってそれぞれ加入が義務づけられています。

社会保険の基礎知識をわかりやすく解説!

それではそれぞれの保険の概要について説明していきます!

①健康保険

健康保険とは会社で働く人やその家族が加入する公的医療保険です。

疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行うものです。

ただし、会社で働く人の業務災害と通勤災害については、労働者災害補償保険で保険給付を行うので健康保険の保険給付からは除かれます。

企業は会社の業種・規模によって全国健康保険協会に加入したり、事業の種類で健康保険組合を作ったり加入したりします。

また、フリーランスであったり健康保険の適用業種・規模に該当しない場合は国民健康保険に加入しますので、必ず誰もが公的医療保険に加入しています。

②介護保険

介護保険は介護が必要な方に、その費用を給付してくれる保険です。

40歳になると強制的に介護保険料を払い始めます。

なぜ、40歳から支払いが始まるかというと、親世代が介護を受け始める年齢になるため「親世代を支える」という考え方のもとだそうです。

制度の運営主体(保険者)は、全国の市町村と東京23区(以下市区町村)で、保険料と税金で運営されています。

③厚生年金保険

厚生年金保険は、労働者の老齢、障害又は死亡(遺族に対して)について保険給付を行います。

厚生年金保険も健康保険と同様に企業が会社の業種・規模によって加入するものです。

フリーランスや厚生年金保険の適用事業に該当しない場合は国民年金に加入します。

厚生年金保険は、給与の額によって保険給付の額が異なります。

④労働者災害補償保険(労災)

労働者災害補償保険は会社で働いている人が業務災害、通勤災害にあって負傷、疾病、障害、死亡に対して保険給付を行います。

保険料は会社が労働者に支払う給与の額に業種によって異なる保険料率をかけた金額を政府に納付します。納付された保険料が保険給付に充てられます。

最近、副業を始められた方も多いかと思いますが、この労働者災害補償保険も複数事業労働者に対応するよう改正されました。

これまでは休業する場合の保険給付額等は1つの会社での給与額を元に計算していましたが、疾病等の事故の要因が2社にある場合は2社の給与額の合計で計算されることになりました。

⑤雇用保険

雇用保険は失業した場合や教育訓練を受ける場合、子を養育するために休業した場合に必要な給付をする保険です。

また、最近よく話題にでる雇用調整助成金も雇用保険の中から支給される助成金です。

前者の失業した場合や教育訓練、子を養育するために休業した場合に受ける給付は労働者と会社の両者が給与額によって納付した保険料から支払われます。

後者の雇用調整助成金は会社が納付した保険料から支払われます。

コロナ禍になる前までは失業者があまり多くなかったため、子を養育するために休業した場合に必要な給付を受けやすくしていく方向でした。

しかし、コロナによる休業や失業者がこの1年で増えてしまったので雇用保険の財源が厳しくなっていくと思います。

今後、社会保険に期待すること

コロナ禍にあり、今後の先行きがわからないこともあります。そんなときだからこそ考えたい!

子育て支援

・健康保険では出産育児一時金や出産手当金

・健康保険と厚生年金保険では、産前産後期間と育児休業期間、保険料の免除

・雇用保険では育児休業給付金

少子化に歯止めをかけるために様々な施策が行われていますが、それでもなかなか出生率が伸びません。

最近では、夫婦共働きの世帯が増えてきているので男性の育児休業も少しずつ伸びてきています😀

今後、さらに子育てがしやすくなるように支援が必要になるのではないでしょうか。

高齢化社会

団塊の世代と呼ばれる世代が2025年に75歳になります。75歳は後期高齢者医療制度に加入する年齢であり、医療費と介護費用が社会保障の財源の中で最もふくらむと考えられています。

75歳一括りにしても、お元気でまだまだ働ける方であったり体調を崩されている方と様々だと思います。

収入があって余裕のある方、働くことができずに生活するのに苦労されている方と貧富の格差も問題になっています。

格差なく医療や介護を受けれることが理想ですが、まずは医療や介護を支える方々の働く環境を整えることも大切だと思います。

まとめ

社会保険についてまとめてみましたが、いかがでしたか?

人々が働くため、生活していくためにそれぞれの保険があります。

怪我や病気をしないから健康保険に加入したくないという話を聞いたことがありますが、人間いつ怪我をするか、病気をするかわからないです。

また、自分が払っている保険料が大きな病気をしている誰かを救っています(相互扶助という考え方)。

そういった意味でも、社会保険は大切な仕組みであると考えます。また、弱者を救える仕組みであって欲しいと思います。

コメント